WaSP Cafe Vol.1 に参加してきました。参加者の方それぞれの視点からお話を伺い、とても有意義な時間を持つことができました。皆さん、どうもありがとうございました。
共有できた Web 標準の問題意識
私なりに共有できた Web 標準の問題意識として、
- ベネフィットを明確に伝えることが難しい。例えば、ウェブデザインを頼む側に、"Web 標準準拠にすること" のメリットを伝えづらい場合が多い (どういったコンテンツなのか、に拠る部分が大きいと思います)。
- CSS レイアウトの保守性は必ずしも高いとはいえない。「CSS レイアウトのほうが保守性が高いよ」と言えても、CSS レイアウトの組み方が分かることが大前提になってしまう。
- (ここでは狭義にマークアップ / CSS の) 新しい学習者にとって、学習コストが少なくない。「ここだけは抑えとけ」という絞りが難しい。でもどこかに「越える壁」があって、それを越えるとさらに伸ばすことはそう難しいことではない。
といったものがありました。他にも多々ありますが、まずはこれらの状況を打開したいところです。
サイト構築サービスのパッケージ化で Web 標準を訴求できないか?
Web 標準を使うことを、ベネフィットとして伝える課題に対して、帰り道ひとつ思いついたことがあります。サイト構築のサービスをそれぞれパッケージ化することで、「このサービスを展開するには、Web 標準準拠とすることが最適ですよ」という提案のアプローチです。
例えば、
- アーカイブ化 (Archiving)
- 企業なりが持っているコンテンツ — 商品などを、時間あるいは地域ごとの差異といった軸で、アーカイブ化する。これは BBC 放送が過去に放送された番組をアーカイブ化して、インターネット経由で公開する計画を進めているという話を先月 CC 絡みのシンポジウムで聞いて、アーカイブ化という潮流があるのかな、と感じたことに発想を得ています。
- カタログ化 (Cataloging)
- ウェブベースの商品カタログは、EC サイトを含めてかなりのリソースがあります。あくまで、「閲覧性の高い Web ベースのカタログを作る」という目的で、手段として Web 標準を生かすことができるのではないでしょうか。ミュージシャンのディスコグラフィーなども対象としてイメージできますね。
- ナレッジ・マネージメント (Knowledge Management)
- ナレッジ・マネージメントという言葉自体は非常に広義ですが、「大量のリソースの中にある目的の情報に容易に辿り付ける仕組み」と捉えます。そうすると、検索性が重要になってきますから、ドキュメントのメタ情報が生きてきます。企業内のイントラネットでも需要はありそうです。管理システムが併せて必要になってきます。
といったものが思いつきます。つまり、手段として Web 標準が適したものを、目的ごとに切り分けて提供するという発想です。巷あるサイトの構成を情報の側面から切り分けて、サービスとして展開すれば、提供されるコンテンツとモデリングに焦点があたるため、ベネフィットを訴求しやすいのではないでしょうか。ここに挙げたものは、いずれも長期的な保管性で繋がっていますね。他には何があるでしょう?
それから
今回はウェブデザインを実装する側の視点から伺えたことが多かったのですが、例えば法人のウェブマスターの方、ウェブベースの業務アプリケーション制作に携わっている方といった、デザイン側ではない視点から伺えると、また見えてくるものがあるかもしれません。
主催してくださった kazu さんに感謝!談話しやすいように多々ご配慮いただいた、Tully's Coffee さんにも感謝!気持ちの良い時間を過ごすことができました。
P.S. 参加時やや二日酔い気味でした。自己管理的に反省。
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